ひときりあそび/
ソノタ
針葉に刺されたのはまつぼくりに触れた所為
松の位のあたしを挿した
一切れの時を過ごしたひと
嗚呼つぎがあるのなら
宿に収まりきらないほど
大きな線香を用意するわ
九州十一次
その折には一切りでなく仕舞で買って
よもすがら共音したいのよ
小花など欲しくはない
まつぼくりの中の種子を頂戴
松葉の閃光であたしをさす
花火線香はいけない
ただちに散って仕舞う
いつまでも消えない残像だけおいて
所詮 一切り遊び
それすら遠い 遠い
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