媒鳥の首ねっこ/ソノタ
舐めて顔がなくなったサンタクロースにさよならを言う。今日わたしがきちんと成し遂げたことといったらそれだけ。石油ストーブが空気を換えろとうるさいので窓を開けた。冷たい、冷たい空気。山茶花の薄いピンクに西日。さんざん泣いたあとはいつも、血が濃くなるような感じがして、薄いミルクティを飲む。ひとりで。あるいはひとりでいるような気分で。傷つけるために言ったという言葉のその意味。本当に傷ついているのはあなただった。いつも。大きな手。わたしのそれより関節ひとつ分以上長い指。ため息がでるほど恋しくなって、でも、あなたはいないから、自分で、自分のからだを触った。鬱血した目蓋と頭が痛む。快感を得ることは、容易い。泣くことよりも、ずっと容易い。
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