そして雨が降りましたほんの少し/
ソノタ
と
言葉を忘れたくちびる
わたしは魚を飼っている内腿を撫でる
「おいていかないで」
交差点に差しかかったけれど交差点という
言葉が嫌いなので渡らない
金屑川は緑色になる夏になると
薄青色に乾いた亀たちがいたりして
それらはどんな準備もしていないし
うつくしいという理由でうつくしい
水色のひよこは育たないよっていわれたけれど
大きくなったんだにわとりっていうなんだかべつの生き物みたいに
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