無心の道 /服部 剛
 
日常の道を歩むほど 
いろいろな幻影達の呼声が 
背後から 
細長い腕を伸ばして
追いかけて来る 

僕は振り返らずに、往くだろう。 
無心に腕を、振り切って。 
マッチ一本の夢を、胸に燃やし。 

只、目の前に、伸びてゆく 
ひと足ごとに、生まれゆく 
(永遠の今)の連なりゆく 
時空の道の、ひとすじを。 




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