無意識化のノート、1ページ目/ホロウ・シカエルボク
間違えていたんだ、あの時こんなふうにすればすべては上手く行ったんだ…!けれどもそいつの周りには頑丈な鉄格子があり、足かせから伸びた鎖の先には鉄球がごろりと転がっている。それはそいつが死ぬまで決して取り外されることはない…死とは自由か?なあ、死とは自由なのか?そこには二通りの考え方がある。何が漠然とした救い…来世、輪廻といったようなもの。そして、漠然とした絶望、無、すなわち無ということだ。なにもない、死ねば何もないという感覚だ。と書く人はこの二つに決めたがる、だけど…そんなことをどちらかに設定することがそんなに大事なことなのか?―俺に言わせりゃそんなことは死んでから考えりゃいい―死んでから何事かを考
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