【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて/香瀬
 
配列に注視してみてみても正直あっちょんぶりけよね、といったことを考えながらあたしは鈴子に追いつくと振り向くように指示された。下のほうで小さくなったyumicaが真っ黒な何かに覆われていた。

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スポーツの「ボーリング」を、地盤調査の「ボーリング」へと意味を滑られせていくことで、窓際族の「川島」君を巡る「肩たたき」と、その社内の戦々恐々とした感じを、ミニマリズムの濃いシルエットを、その鍔の広いシルクハットでかざしながら。優良中小企業の、実に安定した職場環境の実態を、巧みなコノテーションで描いていく。新車に、助手席のパンツとか。笑
(ミドリ・レス、一条「川島」)


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