【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて/香瀬
、それを読んで「全然わかんない」というリアクションはそれが正しく「ポエム」であったという証左でしかなくて、という考えは間違いで、「そこに何が書かれているのかまるでわからない」という条件を満たしつつ「楽しそうに読まれる」ものが「ポエム」ならば、「ポエム」は「読む」という行為のなかにあらわれてくるようで、同じ「ポエム」を読んでもyumicaは「楽しん」でいたけれど、「わたし」は「わからない」という一つ目の条件につまづいて、それで「楽しめ」なかったため、同じ「ポエム」を読んでもyumicaと「わたし」は異なるリアクションで、それゆえyumicaは殺されて、されば「楽しむ」主体は殺されて、「わたし」は殺し
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