一条さんの空虚の中には無意味という意味がいつも暗黒の深淵を開けており、いたるところに意味の痕跡が記されています。それが、テクニカルな側面からもたらされるものとあいまって作品に立体感を醸しています。一条さんの詩群には存在論的に最悪の痛みが常に在る。
(ダーザイン・レス、香瀬「[開封後はお早めにお召し上がりください。]」)
中身はすっからかんでも、いつもは読後に強烈なインパクトのあるイメージが残ったり、ループして行く空談の中に絡め取られたりするのです
(ダーザイン・レス、一条「小さい有色のボール」)