【批評祭参加作品】口語自由詩と散文との違いは何か/……とある蛙
 
詩というものと散文との区別ははっきりしません。
 未完成なモチーフを表現するのが詩だということを考えている人もいます。
 文脈の中にある内在的なリズム感あるものが詩で、そうでないものが散文とするという人もいます。しかし内在的リズムとは何なのか不明ですし、どう読んでもリズムなど感じられない詩も多数あります。
 なかには作者が詩だといったものが詩だとする人もいます。詩が近代文学の基礎ざさえであると考えれば到底容認できる議論ではありません。

 私はおよそ詩である以上何らかの韻文的な要素がなければ詩とはいえないと思います。

 詩に関して、サルトルは 当初、「詩人は言葉をものつまり対象とし
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(7)