星々ノ声 /
服部 剛
哀しい知らせを聞くたびに
世を去る友は、また一つ
残された地上から僕の見上げた
夜空に灯る
大事な、大事な、星になる
そうして僕は
風の姿で吹き渡る
彼等のうたと重なって
今日という一日を
今迄よりもっと、生きようと希(ねが)う
その日、夜空の星々は
一人震えて立つ僕に
一際(ひときわ)、合図を贈るように、明滅し
密やかに
何かを、囁きあっていた
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