交差点/……とある蛙
 

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交差点の灰色の空から淡い紅色の花びらが舞い落ちる。人々はその花びらを見ること無く俯き加減に黙黙と歩いている。誰一人として空を見上げるものは無い。そして降り積もった紅色の花びらを踏みにじる。花びらは靴底に踏みにじられ葡萄色の汁を滲ませ、人々の足を搦め捕って行く。転倒した者は口々に脇を擦り抜ける者を見当違いにも口汚く罵るがいつまで経っても立ち上がれない。交差点の信号は黒く変わっており、鎌を持った異様な風体の男がフードを被って走ってくる。とりあえず頭を擡げた者を刈り取るために。刈り取った頭は交差点の中央に堆く積み上げられワシントン記念塔のような高さになった。ひたすら俯いていた者の中には
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