エリクサー/
真島正人
れだけだ。
死者に、花を添えよう、あの変化した顔に、ガス燈の灯かりを与えよう、
灯かりでもって、彼等の真実を暴き、
そして我等人間も
時間と
性的に交わるのだ…
胸の中を悲しみで満たし、
焦り、
憤り、
電話のベルが鳴る
母親からの
延着の知らせ
ぼくたちは
雪の中に閉じ込められている
ここは駅、これは窓辺
天井が高い
頭上には、人の死者とはまた別の
神の小人たち…。
列車がやってくる、
新しい事実たちが
詰め込まれた
列車
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