待ち合わせ感/……とある蛙
 
小雨の中の交差点
寒さ厳しく 小走りで
自動扉がウィーンと開く
その店に入った時から
異様な空気。

フロアの中央に
背の高いテーブルひとつ
天井にはミラーボール
窓際のカウンターには
数人のおやじが足ぶらぶら

市松模様の背の高いテーブルに
のせられたコーヒーが自分のものであるとは
その店に入るまで気づかなかった。
その店の奥にはやはり背の高いカウンターがあって
店のこまっしゃくれた女の子が一人
仏頂面をしてなにやら計算をしていた。

ほとんどの客はテーブルの高さまで手が届かず
会計をすませて出ていった。
みんな仏頂面だ。
まごまごしていると
店の主
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