愛が足りない/CAMILLE
た。ワタクシの仕込んだ笑える小咄、人情噺は緩衝溶液に混入した酸のように儚く消えうせ、先方の発した理解不能の意見、それだけが渋谷の街にいつまでも浮遊していたのだ。浮遊していたのだ。
「もしもし」「もしもし」昔棄てられた女と次の女を落とす作戦を練るのがワタクシの流儀です。心に悪臭を発する一年草が生えているが、そんなものは放っておけばよい。
「一つ、何をおこのうことがワタクシに救済を齎すのでしょうか」
「一つ、生涯における第六の誤りをお詫び申し上げます」
「一つ、孔雀の悪魔性に気づいておるのはワタクシだけで御座います。どうかお気をつけください」
予想範囲内のケーブルと不
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