冬枯れ/都志雄
 
○ 一羽来て日輪背負いカラス鳴く冬枯れの土手に小用足すとき


○ 風となり枯野駆け往く自転車は赤子の瞳に何を残して


○ オルガンを枯野一面響かせて陽は寒風に反比例して


○ レモンティー飲めば何度も視線合い光る川面のあの日のきみと


○ 約束の三時に行くと君はいて日なたで少しうつむいていて






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