どんな理由をつけたってやってることはたいていお見送りなのだ/ホロウ・シカエルボク
 




アンダーグラウンドで格付けされてちょっといい気分の俺は
阿呆の休日に溶けながら冷めたインスタントの珈琲を飲んでる
晴れのち雨の天気予報はいささか疑わしい感じだったが
カーテンの向こうでは少し早めに薄暗くなってるみたい
手持無沙汰な感覚が少し足りないと思って古いゲーム機を売っぱらった
カートリッジロムにうつつを抜かすほどの時間はもうたぶん欲しくはないのだ
いまでも生きているフォークシンガーの歌を聴いている
その人とはずいぶん昔に少し話をしたことがある
歌っていないシンガーを見たのはその時が初めてだった
そして多分歌っているところだけでこれからは満足するだろう
窓の
[次のページ]
戻る   Point(1)