朝ぼらけ/青色銀河団
手のひらが いちまい
めくられて
ぼくらの普通の暮らしを
すっきりと覆いかくす 朝ぼらけ
―大海原のかなたには
銀色の大きな秤が
沈んでいて
"知らしむべからず"と
神さまの言葉で
書かれてありますが
誰も読めません
ちりん と 鈴が 鳴って
朝が 降ってきます
ぼくらには
”おはよう”の挨拶の代わりに
白い紙を 燃やしたりする
しきたりなんて
ありませんから
ぼくは
まだ誰もいない
校庭のすみっこへ行って
ひっそりと
燃やしてみたりします
白い紙を
白い紙 燃えます 白白と
そして
それには何と書いてあるのか
やっぱり
誰にも読めないのです
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