本能が怖い話を拒絶する 下書きメモ/結城 森士
 
領域」を解明するということは、時にはそれすらも破壊してしまうほどの恐ろしさも隠し持っている。

 私が思うに、それは「言語化」の限界だ。
 人は「記号化」→「言語化」の道をたどったが、「言語」とはある一定方向からの解釈しか出来ない。言葉では表現しきれないことなど五万とある。
 「知ってはいけないこと」とは、「言語化不可能なもの」なのだ。
 そして、それを解き明かそうと試みて、幸か不幸か解き明かしてしまったものは、言語化できない情報(その質と量の度合いによるが)に脳の機能を破壊されることもある。
逆に言えば、人が未開な部分を恐れるのは、それが人間として「決して知らなくても良い部分」だから
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