選択と削除/結城 森士
 
何かを選択をするということは何かを捨てることだ。そして、生きるということは他の生命を奪うことだ。何度同じことを考えてきただろう。ずっと、このことを考えている。

選択することができなかった。何も捨てることは出来ないし、誰かを切り捨てることも出来ない。もしも生きるために鳥を殺せと言われたとしても、到底出来ないだろう。蚊に刺されても、殺すことさえ出来ないのだから。

なのに、料理された肉を食べ、その肉を(かつて生命だったものを)生命と思うこともなく食べて、そして惰性で生きているのだ。それがどんなに失礼なことか。

「お前が無駄に過ごした今日は昨日死んだ誰かが生きたかった明日だ」

本当
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