『刃零れ落ちたらサヨウナラ』/Leaf
刃零れ落ちたらサヨウナラ
片目瞑った砥石、仕舞ったままではただの物質
尚更、問い質したい頑なな意志
尖り続けようとすればするほど
肩に力ばかりが入ってしまって
鈍る切っ先、僕らの明日は切れない
駅からの帰路にオートマティックな夕景を見た
丸まる背中に追い討ちの優しい光り
クリーピングし続ける空き缶が転がる商店街の下り坂
カラン、コロン、カラ、カラ
風は容赦しない
追い越し際に鋲をばら蒔き、T字路にぶち当たるまで吹き付ける
錆び付いたグランジ・シャッターの取っ手から頽廃がカタカタ鳴っている
ブロック塀も何のその、壊しちまえよと腰紐を緩める
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