篭もるケモノの見る夢/within
 

君のいない淋しさを紛らわせる

バクはいったいどこを歩いているのか?

目の前を流れる川に
足を浸けたくなる
冬の川は冷たいけれど
身のしまる思いで
緩慢な意識が ぐっと手元に
戻ってくる

君に必要なものは
僕の探しているものとは
違うかもしれない
そんな気になったのは
君の心の中心が
どこにあるのかわからないから

どこまでも空白が広がっている
そこに何を置いてもかまわない空白が
広がっている

僕の世界は
だだっぴろい荒地が広がっているだけ

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