感謝/桜 歩美
君がまだ6か月のとき
君の夜泣きが止まらず
私は泣きながら君を抱いて
夜中の暗く細い道路をひたすら歩いてた
このまま車にひかれてしまいたい
そんな無責任なことを考えていた
私には
障害というものを持つ私には
子育てってものがこれから延々と続くことが
このとき絶望に感じていた
たった半年で君を育てることに絶望しているのに
これから何十年も
君のことを育てるられるわけがないって
そして私の横をものすごいスピードで
一台の車が通り過ぎた
その瞬間
私は君を守るように抱きしめて
車を避けていたんだ
あ
私お母さんなんだ
そう思ったよ
君を守
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