焚き火がしたかっただけなのに/草野春心
ようなものだから
ミック・ジャガーも歌ってる
Get down―「やろうぜ」
「行こうぜ」ってさ
「だからその幸福にさ
別れ告げて
そう、まずは混濁するのさ
それは怖いことじゃない
必要なこと必須なこと
必然なこと
それは悲しいことでもない
暗闇に向かうものは
それ自体光なのだから
悲しいことじゃないさ
出かけなさいな」
……そんな
そんな声がして
でも僕は気づくとベッドの上で膝を抱えてる
震えながら爪を噛んでる
音楽の届かない
幸福も
不幸さえも届
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