君のオーボエを覚えている/
海里
胸の奥つ城にまで
低音がズンズンこの上ないものだから
小さな小箱と大きな小箱
少しのオーケストラ・コンサートと
ヴィクトローラやレコード
森の中で
モーツァルトの
ケッヘルナンバー・マラソン
初霜の朝を待って銀色のクライマックス
そんなのもすてきだろうけど
寒くなったら続きは来年
だいじょうぶ
君のオーボエを覚えている
冬の間中ずっと
春と夏を忙しく過ごす間にも
次の年の秋まで
どの年の秋の分も
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