夢見る僕は観念する/百瀬朝子
何かを欲しがったり手放したりする
背負える荷物の量は決まっている
用意された荷物は尽きない、神様
子どもだろうが
愚かだろうが
どれだけ打ちのめされようと
僕はまだ明日に夢を見る
ブレない芯をつらぬきたい
指差して笑う人がいる
その指をへし折ってやりたい
暴力的なのは好きじゃないから
きっと見返したいだけ
こぼれた文字を訂正したくて
飲み込んだ文字は吐き出したくて
対立するあの子と手を繋ぎたくて
でたらめは僕の本質
どうか見抜いてとは言わないけれど
一瞬ごとにあるがままの僕を
受け止めてくれるだけでいいんだ
見解をこじつけた理解はいらない
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