ゆめがみれるのはいつもよる/竜門勇気
 

いいやつだと思ってたのさ
信じてたよ
これだけは嘘じゃない

寒さに震えてガタガタ街を歩いてた
服を買う金で酒を買ってどうにかしてた
ドブ臭い酒に唐辛子を混ぜて
僕は大事なことを誤魔化す
人の言う事は全部嘘で
僕が思うことは全部間違いで
手首に傷のある奴らが羨ましかった
あいつらは僕より友達が多い

僕は悪かった
みんなはいいやつだった
信じてなかったけど
それだけは後悔してる

今は部屋の中でガタガタ震えてる
窓を開けなきゃ苦しくて死にそうなんだ
何度も雪が降っては溶けて消えた
消えない僕はそれを見ている

今見ている夢は頼りなくて
誰かの夢の続きかもしれなくて
ときどきふっと消えてなくなる
けどとりあえず今は見えている
公園で話そうか
もっと遠くへ行こうか
ほんとは側にいても少し寂しいって言ってみようか
何時までたっても
もっと欲しくなる
ほんの少しだけ僕は目を覚ます

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