遠い昔の居場所/within
めにみえないほど
ちいさなつぶだったのに
かぜにふかれて
まいあがるきりゅうにみちびかれて
のぼっていくと
だんだんなかまがあつまって
いつのまにか
かたまりになり
とてもたかいところから
ちじょうをながめて
ただよっていた
たくさんのなかまにかこまれて
とりやけものやひとのかおや
もじにさえなって
せなかからはひかりがさしていて
いつもしあわせなきぶんで
それがあたりまえだった
それなのになかまとはちがう
ちょっとしおっぽいにおいがした
じっとめをこらすと
おとこのこがひとりたっていて
うつむいて
めを
てでおさえて
こえをだすのも
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