思い出/
吉岡ペペロ
きみの言葉を聴いていなかった
ぼくによろめいたきみの寂しさを
聴いていなかったからごめん
サイゼリヤの駐車場で
ホテルにいくまでの時間を過ごした
きみはお父さんのことや
おばあちゃんのことや
会社のことや
ぼくや恋人のことで忙しかった
ぼくには力がなかったね
したらいけない二人だった
もっとながく
もっとゆっくりと
なにも答えなどださずに
そしたらこんなに思い出さなかった
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