戦争は終わった/番田 
 

何かひとつの 削られていく
言葉とはすべてだ
死刑囚の持とうとする
そんな 闇を 僕は手にした



一人の偽善者が
牢屋だ そうして出ることもなく 
部屋の隅のどこへいくのだ
右手には ひとつだ ものを持っている
黒い銃を握っている
カードかもしれない 黒の
白に黄が 青い空に混じらされた 記念日に
兵士の悩みはどこを流れる



この石像の砕かれた 日に
娼婦たちの 窓に帰るだろう
震える帰り道のつま先から聞こえてきた
花園は 亡骸を後にしていく


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