明日ここに捨ててゆく花を選ぼう/ホロウ・シカエルボク
 





明日ここに捨ててゆく花を選ぼう
あまり綺麗じゃなくて
だけど見過ごせない
咲くよりは枯れるために
生まれてくるようなそんな花を
俺の言葉の代わりに
俺の人生の代わりに


時は流れゆくものだと
幾つものフェバリッツが掻き回したやるせないフィーリング
そんなもののために便箋の前で頭を小突きまわすよりは
近くの河原に出て
そんな花を選ぼう


俺の側にあるものはいつでも
はぐれた子犬のようについてきた灰色ばかりで
何かしら本当のことを言おうとすると
そいつがゆっくりと喉に指を喰い込ませた
嘘をつかなくちゃ生き延
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