影のないわたし/吉岡ペペロ
 
アスファルトのうえに

足が浮いているのは

木枯らしに吹かれるままの

影のないわたしだからだろうか


思考はしゃべると渇いてゆく

目もしばしばと痛かったりする

わたしの遠いあこがれは

永遠と名のつくものばかりで

そんなものは頭のなかと

わたしの半径1メートル以内にしかなかった


アスファルトのうえに

足が浮いているのは

木枯らしに吹かれるままの

影のないわたしだからだろうか
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