時の存在としてでなく/番田 
 
何かですらない 場所に
何かであろうと 場所を僕は探そう
この地べたを脱出するようにして
影の中でもう一度全体になろう

排斥場からは ささやきがしている
枝となっていく岩ではなく
刈り取られていく空が
景色の中では 存在自体にされた

僕自身ではなくなった
そんな 他の別人にさせられていく大通りだ
すれ違う視線が
無であることを 微笑んで

埃のひとつをセロテープにする
何かですらない 場所に
そんな苦悩がしているのだろう 僕は
白色の海に帰りたい

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