スノーホワイト/yo-yo
あまりにもどこも真っ白な
いちめんの雪
道のない道をあなたとふたりで歩いた
あめゆじゅとてちてけんじゃ…
あなたは呪文のようにつぶやきながら
私がすくった雪のかたまりを口に入れた
もしもミクロの目をもつ星人だったら
ここはお花畑か天空だろうねと
あなたは言った
うしろを歩いていく私は
ミクロの宇宙には入っていけなかったが
あなたの大きな靴あとに私の靴を沈めながら
おどけた子供のような大股になったとき
青くてふかい空が傾いて
お花畑が見えたような気がした
花の芯から花の芯へと
飛びかう虫にはなれるとしても
あなたの妹にもなれない私
道もない白い世界に
あなたと私だけがいて
今このときだけはもしかしたら
雪の中にしっかり残る
雪の中にすべてが消える
それなのに黙々と歩いてゆく
まがったてっぽうだまのような…あなた
立ちどまって振りむくとホワイト
ただ足跡だけが残っていた
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