木枝の奥に/Giton
 

木枝の奥に不意に現れた 地図に無い池
罪を犯す少年のように鏡面を覗けば
きらきらと吹き寄せるきのうのかけら
雲を映すかの白いまなざしが
渇いたように君を見つめる

淡い草を分けて水に入って行くのは きのうの君

ぼくが肩をたたかなければ
君は空に沈んで行くところだった


戻る   Point(1)