生の匂い/M?lodie
瞬間蒸発していく涙がまた一つ
誰にも知られないまま殺されていく
誤解されやすいもの程
本当を包み隠しているこの地面の上で
他意なく群がる人達からは生の匂いがしない
その脚で踏み荒らしているのは
その脚で作り上げたたくさんの自分と誰かの死体
冷たく焼き焦げて
地面の温度は日々上昇してゆくばかり
もう誰にも気づかれないのなら
止めることも出来ないのなら
私は私と私に関わった人の死体を作っては
その骨の一片も残さず拾い上げて進もうと
笑われてばかりの願いを十字架にかけて
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