あめだま/小原あき
ます
のどがいたい
というおっとに
あいのあめだまを
ひとつぶあげました
みるみるかいふくしました
それをわたしは
じぶんのてがらにしました
げんきになったおっとは
いまだに
みずたまりのにおいがする
あめだまをほしがります
わたしものどがいたくなりました
あいのあめしかないので
なめてみたけれど
やっぱりあいしょうがわるい
はきだしました
だから
わたしのかぜは
なおりません
いつまでもせきこむわたしに
いぬはさんぽをねだります
うんちをださないといけないのです
そして、それを
やはり
もってかえらなくてはなら
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