水槽の中の日々/瑠王
 
半透明な一日の中の朝が溢した
色のついたある一点を探しにいく

近況、そんな穏やかな毎日です


晴れた日の傘のように
言葉たちは眠っています
だから私はペンを置いて
モールス信号のように指を叩きます
穏やかすぎる平行な午後
だからせめて、私の珈琲は苦いのです


半透明な夜がきて
闇を泳ぐ金魚のように
愛は魂をひらひらさせて
ビルの隙間に消えていきます

昨日が列車のように
夜の駅を遠ざかっていきます

これでは夢がきても
夢だとわからないくらい
生きているのか
死んでいるのかもわからない

近況、そんな穏やかな毎日です

だからせめて、私の心は黒いのです



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