Message from Skymail/にゃんしー
 

歌のなかでは、そんなに美人じゃない女の子が
赤いタンバリンを打ち鳴らすんだって。

赤いタンバリンというのは、心臓のことをさしてるんだって。

もうメールは返せずに、
アパートの窓から遠くの空を見上げた。
ちょうど真っ赤な夕陽が山際に沈むところだった。

会ったこともない孫正義とか浅井健一のことを思ってコーヒーをすすった。
会ったことのある、女の子のことは思わなかった。
そのままで、好きという気持ちの期限について考えた。
それすらも、「何があっても不思議ではない」のだろうか?
つけっぱなしのTVでは横浜ベイスターズがボロ負けしてて
ここだけは当分優勝しそうにないので、それにすこし安心をした。

変わることもあるだろう。
生きてるんだから。
LOVE,LOVE,LOVEずっきゅん、と歌いながら
携帯を置いて買い物に出た。
すっかり暗くなった空を、送られなかったパケットが落ちていった。


初出:投稿詩 on PQs・5回戦
http://www.yuracom.com/ps/ps.html

戻る   Point(3)