花折れ峠から朽木へ/生田 稔
花折れ峠より朽木(くつき）へ
空曇り心も少しくもりなり今朝朽木へと出発したり
晩秋は冬か秋か定かならず寒暖の差大きかりけり
うとうとと車の後部にもたれいてミュージツク流れる
霜月は半ばとなりて陽はのどか花折れ峠に差し掛かる
見あぐれば色とりどりに紅葉して鮮やかなる鯖街道
葛川白き流れを見下ろしてコスモス咲くかやぶきの家
昼近く時計は十一時二十分もう少しドライブそして昼食
黄色に染まりける紅葉の木一えだ赤き枝がありけり
遥かなる山峡の橋針畑大橋こうようもさらなる山々
山の辺という料理屋の前清き水音たて流る真昼どき
陽が三すじ道のヘにある登山道谷川のそば妻写真を
薄暗き道のそばに立つ公孫樹みごと黄色く彩づけり
明るきと暗さかさなる深山の河原にしばし昼食
山中を抜ければ酒をまかなう店ありて缶ビール求む
花折れの峠を過ぎて大津は近しくれてゆく道丁度４時
朽木をめぐるドライブは終着近しあとは夕食のみなり
戻る 編 削 Point(0)