森へ 〜私が狼になった日〜/未有花
 


私がお花を摘んでいると
ハンサムな狩人さんに声をかけられたの
彼のお話はとても楽しくて
私も彼について行きたかったけれど
おばあさんの家に行かなきゃね

名残惜しいけど
彼と別れておばあさんの家へ急いだの
そしたらおばあさんはいなくて
なぜかハンサムな狩人さんがそこにいたの

「おばあさんはどこへ行ったの」
「おばあさんなんて最初からいなかったんだよ」
「それならなぜあなたはここにいるの」
「僕は君をずっと待っていたんだよ」

彼はそう言うと私を抱き寄せて
やさしくキスをしてくれたの
ハンサムな彼にみつめられると
私はもうとろけてしまいそう
それから
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