袋田の瀧/……とある蛙
目から落下した幾筋もの水は
流れとなる前に
あるものは一旦渦巻き
あるものは淀み
あるものは足早に流れに合わさり
あるものは ままよ と砕け散り
最後には福音のある流れになるのだが
いずれも同じ道行き
行く先はあるがまま川という名の
大きな流れ一筋
もとの川に戻る。
四度の瀧
花もみち
経緯(よこたて)にして山姫の
錦織出す 袋田の瀧
と 西行法師に詠まれ、
一度の観望では味わい尽くせぬ趣と言わしめた
自然 紅葉
今望める喜び
時かさね、形の変わる瀧壷に
同じ道行き 落ちるもみじ葉
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