Winter Blue/ホロウ・シカエルボク
 






歩道の舗装のひび割れたところの饒舌
くすんだ向かいのレコードショップのイエローのテント
縁石に座りこんで俯いて泣いてる10代と思しき女
交差点の電柱の下で乾いた血液みたいに色を変えた花、ああ、ああ、もうじきほんとに冬が来る
シグナルが青になるころに鳴り響く
高音質の携帯電話の薄っぺらい音楽、なにやってるの、何時だと思ってるの、さっさと来なさい、いつまで待たせるつもりなの
一方的な約束に付随する、義務を果たす気なんかないよ
薬に溺れた清純派代表の元アイドル、カメラの前で完璧に泣いて見せた、ブラボー
目に見えるものだけを信じさせるのがアンタの仕事だよ
あそこに
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