あかるいブラマンク/
吉岡ペペロ
風のつよい満月の夜だった
荒れ狂うものは風しかないようだった
風は目には見えなかった
近くで音と圧力がほどけていた
夜いちめんの雲が月の光を吸っていた
それらがブラマンクの絵画を
何故かあかるく思い出させていた
ブラマンクもそんな気持ちで
絵筆をふるっていたのかも知れない
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