終わる世界/e.mei
10月27日 曇
僕は数を数えるのをやめた
「僕はハルシオンになったみたいだ」と に言った
は腕を縦に切ったカッターを机に置いて力を込めた
「おけちゅるゆりかりゅ」
はもう何を言っているのか判らないと云った風情で壁に凭れ掛かり血の泡を噴いた
「ひゅー ふひゅー」
僕は白黒テレビを見下ろしながらハルシオンを三錠のんだ
「あたしたちのことをお母さんはどう思ってるのかな?」
はだらしなく流れる腕の血を舐めながら言った
空気はひんやりとしていた
僕は手に残っていたハルシオンを全部飲んでしまった
「訊かなわからんよ」
僕が無表情で言うと は寝転がりなが
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