on/夏嶋 真子
on on
on on on on on on on
on on on on on on
on on on on
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n
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no
no
それは落下です。
黒い羽は蝶でも蝙蝠でもなく無機的な傘でした。
落下しながら夜を透かす球状のわたし、雨で形容される子宮が、
つるんとした闇の上で無数の水滴とシンパシーで繋がりあっていく。
わたしたち、ひとりひとりの女が連なって、ひとりの女として闇の底で息づく。
発光し引力を帯びて、ゆ、する。
moon
雨の夜、月に向かって吠えるのは、狼ではなく女です。
(泣いている、の?)
「生まれない、なんてね。 かえりたいの。」
月を起点として3720日目
ねぇ、まだ?
off
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