動脈のような潮騒/ホロウ・シカエルボク
青い光、死に急ぐ時、俺は
時を吸い込んだ埃にまみれながら
網膜の疲労のせいで動脈のように赤い
海岸線を見つめながら無力であろうとした
出来たことを数えながら見送るなんて、ただ見送るなんて
もうそんなくだらない後悔にはうんざりしていたんだ
まばたきがひどく速いせいで世界は点滅する
光源に向かいながら落ちてゆく夜の深さ、足元で遊んでいる
半透明の腐敗した示唆
真実、お前のもとに行きたいと思った時俺はいつでも
どこか追いついてはいけないと考えている自分のことを知っていた
何が怖い、知ることか、終わることか、だけどそんなものに
これだと指し示
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)