もっと寒く/
土灰
月灯りの夜に
澄んだ空気
しっとりと濡れた路
凍えるような風が吹く
僕はその風に
わざと身体を向ける
もっと強く吹け 風よ
もっと寒く吹け 風よ
寒ければ寒いほどに
僕の目は冴えわたり
闇へと開かれる
光ではなく
暗闇こそが
僕の機動力だ
もっと強く吹け 風よ
もっと寒く吹け 風よ
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