ファラウェイ/ゆえづ
 
行ったり来たり
冴えた爪先のステップ
いつものやり方でミスター
シンプルにそう わたしを連れ出して0時
ほつれた網タイツの
もてあそんでいるそこから



ファラウェイ
ファラウェイ



おとぎ話と踊りたがって
待ちきれずにふくれた子が
さらさの空へ飛び出した
つむじ風とじゃれあいながら
もいちど授かったしなやかな羽で
太陽の瞬きを聞いている
プリズムの音階は
貝殻にさざめくハルモニア


ミスター ねえ教えてくれる
ハミングバードが
赤い目の時計草に口づけして
虹を越えてゆく話
花びらから花びらへと渡り
恋の数だけ唄うのよね

ミスター 明日も教えてくれる


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