秋の文集/吉岡ペペロ
 
日なたを見つめる

芝生が動く

秋のバッタだ

ひらひらするのは

シジミチョウだ

どこかでそれらの

たとえば文集が編まれている

ぼくがここにいなくても

ぼくがこの世にいなくても

バッタもシジミチョウも

この日なたを

有史よりさ迷っていただろう
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