夢で詩を書く/snowworks
 
ートの一ページ目は白紙だった。二ページ目も三ページ目も、すべて白紙だった。
「どうして白紙なの?」
 小娘に尋ねた。
「だってあんまり面白い寝言だったから」
 小娘が初めて笑った。僕は自分の夢を話して聞かせた。小娘は云々頷きながら聴き、その後、
「友人の妹さんは、本当に結婚してるの?」と尋ねた。
「友人からの便りではそのようだ」と答えると
「そうですか・・・。私眠くて死にそうなんです。まずぐっすり眠ってからお駄賃を頂きますから」と言い残して隣室へ行き、襖を閉めた。

 僕は次の二つのことを考えながらその日を過ごした。
 一.小娘がタバコ屋を休んだら、一体誰が店番をするのか。
 二.なぜ小娘は、友人の妹が結婚しているのか僕に尋ねたのか。
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